- 会期:2014年3月6日(木)- 9日(日)
- 開催場所:オーストラリアNSW州カウラ市
オーストラリアは第二次世界大戦中、オーストラリア国内在住の日本人や日系人の抑留だけでなく、ニュージーランド、蘭領東インド(現在のインドネシア)、ニューカレドニア、ニューへブリデス(現在のヴァヌアツ)などからも抑留者を受け入れ、最大で4301人を収容しました。戦時中にそのうちの約200人が豪国内の収容所で亡くなり、その人々の墓は、戦後になってニュー・サウス・ウエールズ州カウラ市の日本人戦没者墓地に移され、カウラ戦争捕虜収容所での集団脱走で命を落とした日本人捕虜234人と共に眠っています。
カウラ大脱走は比較的よく知られていますが、抑留所内で亡くなった民間人抑留者たちについて知る人は非常に少ないのが現状です。当企画は、豪州に眠る抑留者たちの特別慰霊祭を行い、シンポジウムを通して、この歴史の狭間に埋もれているオーストラリアにおける民間人の抑留体験に光を当てることを目的としています。なお、抑留を同じように経験したイタリア人やインドネシア人についての研究発表も予定されています。
当企画はシンポジウム・慰霊祭の他にも民間人抑留をテーマにした写真展やパフォーマンス・ダンス・影絵なども予定されています。また、オーストラリア国内、日本、ニューカレドニアなどから元抑留者や遺族もパネリストとして参加します。
[ 関連WEBサイト ]
- 「オーストラリアにおける民間人抑留」カウラ日本人戦争墓地特別慰霊祭&シンポジウム オフィシャルサイト
*問い合わせはオフィシャルサイトからお願いします。 - カウラ市観光局
[ 主なプログラム ]
■ 詳細はPDFデータをダウンロードしてください。 詳細(シンポジウムスケジュール)
1.シンポジウム (3月7日、8日)
オーストラリア、日本、ニューカレドニア、バヌアツ、韓国などから参加する研究者、元抑留者や遺族、郷土史家、アーティストなどによる民間人抑留についての発表。
*3月7日、ビル・ウエスト カウラ市長による開会の挨拶
*言語は英語
*参加費〈130AU$ 暫定額〉には、シンポジウム2日間の昼食と茶菓子代、カウラ日本庭園への入園料〈会期中3月7日-9日は何回でも入園可〉、津田睦美の写真展の入場料(カウラ日本庭園内)が含まれます。
2.津田睦美写真展 (3月6日オープニング、会期:3月6日-23日)
[EVIDENCE – The fate of an Okinawan internee from New Caledonia]1905年仏領ニューカレドニアのニッケル鉱山に出稼ぎ移民として沖縄から渡った比嘉伝三は、1943年抑留されていたオーストラリアの強制収容所で亡くなった。本展は、津田がニューカレドニア、沖縄、オーストラリアで伝三ゆかりの土地を巡って撮影した写真と、伝三に関する多様なドキュメント(手紙、写真、公的文書など)を撮った写真で構成。
*無料(シンポジウムに参加しない方は日本庭園の入場料が必要)
3.シンポジウム前夜祭ディナー (3月6日)
2012年度豪総理大臣賞その他多くの賞を受賞した歴史研究家であるオーストラリア国立大学ビル・ギャメッジ名誉教授が、受賞対象となった著書『The Biggest Estate on Earth』について講演します。
*参加費 別途60AU$
4.日本人戦争墓地での銘板除幕式と特別慰霊祭(3月9日)
英語、フランス語、日本語で、この墓地に埋葬されている民間人の方のことを紹介する銘板を設置します。オーストラリア、日本、ニューカレドニアから遺族が参列します。
*無料
5.金森マユ(プロデユース)アートパフォーマンス(3月9日)
銘板除幕式と特別慰霊祭の終了後に行われる、抑留をテーマにしたカウラの若者によるアートパフォーマンス
*無料